人間であることの証

日々変わる天気と延びてきた日と

甘く香る沈丁花

春を感じます

気候も気持ちも三寒四温です

 

 

昨日は書いていた記事を2回も消してしまいまして

唯物論と観念論について書いていたのですが

まあ消えてしまうということはもう少し考えることが必要なんだということで

また再度改めることとして

 

記憶がここにあるうちに

シュタイナークラスの講義の最後の15分をおさらいしようと思います

あの時間の高橋先生は叡智を降ろす存在でした

 

 

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『内面への旅』のテキストの85ページから86ページのところです

 

現在進行形が一番内側に核のようにあり(内なるもの)絶えず体験をしています

内なるものの関心が別のところにうつるとそのとたんにあたかも蛇が脱皮をするようにそれは一瞬で外のものになります

それは記憶と呼ばれます

内なるものを絶えず外なるものにすることが人間であることの証でとても尊いものだとシュタイナーは言います

心の中に記憶を積み重ねて行くことで今の自分を形成します

ですから記憶を失ってしまうことは自分を失ってしまうことに他なりません

 

 

自由の哲学』(未読)では

過去=必然

現在=自由

なのだといいます

 

今の自分は過去の結果です

なので今の自分が肯定出来ないということは過去の自分を肯定出来ないことになります

しかし今が肯定できなくてもすぐに肯定出来るようにする方法があります

 

 

自分は過去の結果であるけれど

同時に未来との関係を付けることで未来に集中することで過去を肯定できるようになるとシュタイナーはいいます

 

 

物質空間の中のものは気持ちでは変化しません

例えばここにある本はどんな気持ちを持ってしても本以外のものに変化することはありません

そのものとして存在し続けます

 

 

しかし時間空間の中ではどうでしょう

現在の在り様によって変化します

大きさもネガティブなものにもポジティブなものにも自分の意識ひとつで変えることができます

 

 

自分で自分を変えられると思えるようになることではじめて人は自由になるのです

過去のことによって自分を否定することは自由を手放していること

未来との繋がりを捨てていることになるのです

 

 

 

自由の哲学』のなかでシュタイナーは

思考には自由がある

意思にも自由がある

今一瞬の出来事で過去は全てかわる

と言っているそうです

 

 

今の自分を肯定できることで過去も肯定できるようになる

 

 

 

本当にそうですね

 

 

 

そして今が自由であるということも

未来と関係を繋げることも

 

 

 

この後の話しがとても素晴らしかったのですが

『天使のヒエラルキア』というところが出てきてまだよくわからないので

これから先学び理解しながら書いて行こうとおもいます

 

 

 

でも少しだけ

高橋巌先生のお話をそのままに

 

 

 

 

今のわたしの存在はヒエラルキア

(意思ー叡智ー運動ー形体。多分宇宙の万物のことをいうのではないかと考えていますが)

が自我と一緒になって作ってくれている

いわば霊的な共同体です

 

 

この世にいきるわたしは孤独だと誰からも見捨てられた存在だと思うことがあるかもしれないけれど

時間の系列の中のわたしは大きな宇宙秩序の中に組み込まれている大切なメンバーのひとりです

自分の過去はヒエラルキアによってつくりだされた運命でありそれを背負って今のわたしはここにいます

そのことに気づけるようになるとどんな人も自由になります

そして『たったひとつのわたし』というどんな人とも取りかえることができない

唯一のたったひとりの貴重な存在だという自覚がもてるようになります

 

 

 

 

 

なぜ人を殺してはいけないのか

 

 

 

 

その人はたくさんの想いのつまった運命を背負って今わたしの目の前に存在しています

宇宙秩序のなかで

たったひとつの存在です

どんなひととも取りかえることができません

そういう意味で全てのひとは自分と一緒なのです

そしてそれは命をきらめかせてそこに存在しようとしているのです

それを亡くしてはいけないのです

 

 

たったひとりの存在なのですから

 

 

 

だからね殺してはいけないのだよ

 

 

 

自分を愛し信頼し慈しもう

そうしてとくに縁のある大切だと思ったひとにもその思いを持ち

素直に大切に慈しもう

お互いなメンバーのひとりとしてここに存在しているのであれば

そうすることできっと何かが変わるはず



学びは思い出しの作業なんだと友達が言いました


ほんとうにそうだと思います