関西への旅〜1〜
久しぶりに書きますね
いろいろなことがあってもうそりゃあびっくりしました
そんななか呼ばれるかの如く関西にいってきました。
これはその記録です
それはとても悲しいことが起こりおどろきすぎてついてくことができずに
泣くこともうまくできなくなっているとき
以前から気になってきになっていた
『大丈夫であるように〜Cocco 終わらない旅〜』をみたことからはじまりました
Coccoは最近ではあまり手にしなくなったけれど、とても好きなアーティストだったし
ちょっとだけ繋がっているところもあるし
是枝監督はデビュー作の『幻の光』と『ワンダフルライフ』がとにかく大好きな映画だったので
この2人のコラボだからもっと前に観ていてもおかしくない作品でした
最近でも何度も手を伸ばしてはひっこめるをくりかえしていました
予想通りに号泣しながら観ていました
その中でこの映像の始まりでもある『ジュゴンの見える丘』のライブ映像の中
間奏の部分で慰霊碑がうつりました
その中にわたしの名字と同じ名前のご夫婦の名前がおおきくうつりました
まあまあめずらしい名字なので
びっくりして涙とまりました
最初は平和の礎かなとおもったのですが
よくよくみると神戸でした
そもそも震災ボランティアにいくようになったのは
関西出身の友達がたくさんいることでした
その時何もしなかった自分が情けない
もしかしたらこれから先に産まれるかも知れない自分の子が東北の子と友達になったときに大変だったときに助け合うことをしていたということはとても大切なことだと思ったからでした
阪神淡路大震災から20年
ただ街に身を置いて慰霊のために歩くのもいいのではないだろうか
それなら行きたかった冬の高野山にも
会いたかった大好きな叔母にも
そして2人でみたいと思っていた景色にもあえる
かちかちになっていた心に響いた呼び声に素直にのりました
もうひとつ
すっかり忘れていたのですが
『ルーツを探れ』というテーマがありました
そこには宝物があるよ、という言葉とともに
それを思い出しました
うん、これはルーツだね
叔母に祖母の実家の話しも聞きたいなと思っていたのでちょうどよいです
1月19日の夜行バスで心斎橋に向かいました
正味3日間
相変わらずの予定の多さなので綿密な計画が必要です
まずは電車にゆられて和歌山県の海へ
写真でみた光景、でもだれもいない穏やかな海岸に着きました
そこは優しくて懐の深い美しい場所でした
心をそっとなでるような静かな波が押し寄せるあたたかな海岸にひとり座っているとそれは穏やかな気持ちになりました
目を閉じていると何かが交錯して
強い日差しと遠くから子どものはしゃぐ声と波打ち際の波の感覚がやってきました
それは本当に平和で幸せなものでした
癒しです
せっかくなので調べてみたら近くに鎮守の神社がありました
集落を抜けて高台にあるその神社にも優しい穏やかな空気がながれていました
ただ優しく迎え入れてくれた
あの小さな幸せな場所はわたしの大切な宝物になりました
帰りがけ波打ち際をあるいているときに
海から綺麗な白い貝をもらいました
そして高野山に向かいます
毎月20日はお大師さまの日ということで19日に「御籠もりプラン」という大部屋に泊まって夜の奥の院のツアーが付くというステキなツアーです
荷物を置いて会いたかったヴァイローチャナの居る大伽藍へ一目散に向かいました
シーズンオフの雪が残る夕方近くなった壇上伽藍は人がほとんどいなく
大伽藍は扉も閉まっていて人っ子一人いませんでした
こんなチャンスはめったにないのでヴァイローチャナの前で瞑想です
薄暗いなか大きな慈愛にふれていると自然に涙がこぼれました
お夕食も終わりとにかく着込んで奥の院ツアーにいきました
言っても巨大な墓地です
でも歩いているうちに空にはたくさんの星が輝き始めて
風のない高野山の聖域は大きな何かに守られているというとてつもない安心感に包まれていました
御廟前で般若心経も唱えていただき
とてもよい体験でした
翌日も朝のお勤めに始まり、護摩業にも参加させてもらい
奥の院で開催されている21日の大きな法要にも入れて頂きました
それは美しい声明が響く素晴らしい時空でした
比類できないとてもステキな体験でした
最後にもう一度壇上伽藍へ
今回もわたしが入ると同時に先に居た方が帰られ
ヴァイローチャナとの濃密な時間がはじまりました
わたしは何故こんなに悲しいのか、何を求めているのか、どうやって生きていきたいのかを話しているうちに涙がとまらなくなりました
あんなに大きな宇宙の前でわたしはただのちっぽけな存在です
でもそれでもわたしは宇宙であるから
中にあることをとにかくそのまま声にだして願いました
すると右側のロウソクたての燃えさしのロウソクがぽとりと落ちました
まるでヴァイローチャナからの返事に聞こえました
もうひとつ
ヴァイローチャナと一体になりたいと頼んだら
またしてもロウソクがぽとりと落ちました
1200年の歴史を誇る祈りの場所はすごかったです
とにかく濃密な守られてる感に満ちています
冬がオススメと言われた意味がわかりました
人間の気配が少ない分そこにある濃い何者かの存在感を感じます
それは人を寄せ付けるでも撥ね付けるでもなく静かに強く美しくそこに存在していました
自然と人の祈りと神と宇宙みたいなものが渾然となってそこに在りました
また電車にゆられて下界に降ります
次は大坂の繁華街へ
叔母とその旦那さんとともに美味しい夕食を食べて泊めてもらいました
もともと大きな影響をくれていた人だし感覚もとても近いので
一緒にいると深い安堵に包まれます
不思議な人です
その回りに結界みたいなものをつくりその中にいる人をあたたかく守るのです
ここにいれば大丈夫だれも傷つけにこないから
そういう世界です
来る人を拒まず去る人も追わないただそこに強く存在している世界です
いつも思います
感覚や感性が近い人はどれだけ離れていても何も共有していなくても同じようなことやものに興味をもっているものです
それはあまりに当然のように起きていて驚く隙もありません
でもそれは自分が思っていることは間違っていないとこちらの方向でいいのだということの証明になります
自信を持てばいいのです
自分の人生に、自分の道に、自分の選択に
そしてそのような人と接するときそれはおおきくふくらんで違う見方も加えられて
自分のところに戻ってきます
めったにないことですがそれに会えることはとても幸せなことです
それに会えただけでも頑張って生きている意味みたいなものがある気がします
たまに出来る答え合わせはとても大切なんだと改めて感じました
翌日は神戸へ
三宮で降りると細かい雨が降り続いていました
お花を買って慰霊と復興のモニュメントへ
わたしを呼んだどこかでルーツが繋がっているご夫婦と対面です
お会い出来てよかった
でも何かが違うのです
街を歩くことにしました
そしてふっと思い出し震災資料館に向かうことにしました
三宮から灘まで
あの頃被害のおおきさの報道でよく聞いた場所でした
資料館はものすごい迫力でした
その時の揺れの映像やその後の復興にむけての映像に大きく揺さぶられました
後半へ続く